2016年 11月 22日
私が生まれ育った小さな家 |
キャンピングカーのような家5
私が中学生になった頃、身長が1年間で10cmという驚異のペースで伸びていった。
そして170cmに近ずくとさすがに182cm幅の部屋に寝ることが厳しくなった
寝相によってはあの「フスマ壁」を足で突き破る可能性がでてきたからだ。
まるでコメディのようだが寝相が悪い自分にその現実味がでてきた。
そこで考えた結果、親は家の幅を増築して間口を広げることを決断した。
幸いなことに敷地の幅は建物より多少余地があった。
といっても増築できるのは45cmの幅だけ、収納やたんす置き場のスペースを除いて
床の増築は実質たったの半帖分でしかなかった。
それでも増築の結果、畳半帖がつくるスペースが
ウナギの寝床に「溜まり」をつくって想像以上の広がりと部屋の表情を変えた。
それは子供ながらにとても感動的な瞬間だった。
ただの箱形だった部屋に小さなへこみを作っただけで
そこに隠れたり溜まることができるという楽しさを
この増築で知ることができた。
やがて一番上の姉が結婚、家族が4人になった頃、
家の経済状況も上向いて家族の夢であった2階の個室を増築することになった。
by nop533
| 2016-11-22 17:38
| 家づくり